労働者派遣法、衆議院での可決に断固抗議する街頭アピール

 連合奈良は、6月20日(土)10:00~近鉄奈良駅前にて、昨日、衆議院を通過した「労働者派遣法改正法案」に断固抗議する街頭アピールをただちに行った。

 

 連合奈良小山淳二会長は、「労働者派遣法改正法案が6月19日、衆議院本会議において可決された。同法案は“生涯派遣で低賃金”の派遣労働者を拡大させるとともに、現在の派遣労働者の雇用不安を増大させる内容である。審議の中で、直接雇用化などの「雇用安定措置」の実効性が全くないことなど、問題点が次々と明らかになってきたにもかかわらず、十分な審議が尽くされないまま衆議院可決に至ったことは誠に遺憾である。

 

  同法案は、企業にとって“安くて使い勝手のよい”派遣労働を一層拡大させようとするものであり、我が国の雇用の在り方に重大な影響を及ぼす改悪法案と言わざるを得ない。また、労働者派遣制度の2つの世界標準の考え方である、「派遣は臨時的・一時的業務に限ること」及び「均等待遇」の両方を満たしておらず、低処遇を放置したまま常態的な間接雇用法制を実質的に導入するものである。さらに同法案が成立すれば、現行では派遣期間制限の対象外である専門26業務の派遣労働者も雇用打ち切りのリスクに晒されることとなり、派遣労働者の雇用不安が一層強まることは明らかである。

 

 同法案の国会審議前には、厚生労働省の局長が、本年10月に予定される「労働契約申込みみなし制度」の施行前に法改正を行わなければあたかも専門26業務に従事する派遣労働者全体が失業するかのような怪文書を、与党を中心に配布していたことが明らかとなった。法案審議の前提となる重要な情報を、全く根拠のない不正確な内容に歪曲し、国会審議を自らの都合のよい方向へリードしようとする厚生労働省幹部の行動は、極めて不誠実であり看過できない。

 

 民主、維新、生活の野党3党が、派遣労働者と派遣先に雇用される労働者との均等待遇の実現を図るために共同提出した、いわゆる「同一労働同一賃金推進法案」について、維新が与党との修正協議を単独で行い、同法案可決の見返りとして派遣法改正法案の採決に応じる方針に転じるなど、不可解な展開となった。

(野党提出の均等処遇実現の法案は、いつ実現するかもしれない均衡での骨抜きにされた。)
また、国民生活に多大な影響のある年金個人情報流出問題が噴出したにもかかわらず、法案審議と年金問題の審議が断続的に行われ、原因究明が進まないばかりか、被害の範囲すら明らかとなっていない。国民の目から見て極めてわかりにくく、労働者・生活者不在の委員会運営が行われたことは問題である。

 

 連合は、参議院における労働者派遣法改正法案の徹底審議を強く求めるとともに、“生涯派遣で低賃金”の派遣労働者を拡大させる同法案を廃案に追い込むべく、組織の総力を挙げた取り組みを一層強力に展開していく。また、過労死を助長しかねない労働基準法の改悪についても阻止すべく、民主党と連携して今後の国会内外での闘いに全力を尽くす。」と訴えた。

 前川清成民主党奈良県連代表参議院議員、馬淵澄夫衆議院議員もかけつけ、今般の安倍政権が強引にすすめる

国会運営に対し、抗議するとともに、格差拡大に拍車をかける同法案について今後、参議院での審議を通じて問題を追及し廃案に追い込むと強く訴えられました。

 

 

  

 

連合奈良構成組織、4地域協議会が連携し、観光客で賑わう近鉄奈良駅で、ポケッティッシュと「労働者保護ルール改悪阻止」のチラシを配布。

 

連合奈良は、「労働者保護ルール改悪阻止」に全力をあげるとともに、労働者派遣法改正法案を廃案にするため、全国の仲間、全ての働く者の連帯で国民に訴え続けます。

 

労働相談ホットライン フリーダイヤル:0120-154-052


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