連合奈良 2017春季生活闘争 討論集会を開催

           

 連合奈良は1月28日、2017春季生活闘争討論集会を大和郡山市の郡山市民交流会館で開催し、約70人が集まった。

 

 スローガン

 「底上げ・底支え」「格差是正」でクラシノソコアゲを実現しよう!長時間労働撲滅でハッピーライフの実現を!

 

 冒頭、小山淳二(連合奈良会長)は、2017春闘も、1月下旬から産別・大手組合が春闘要求を確定し、2月中旬に要求書提出、3月15日の第1弾の回答指定日に向けて、単組・産別の団体交渉がスタートします。

 現在、少子高齢化と人口減少、特に労働力人口の減少がもたらす人手不足がすでに近畿でも顕在化、また同時に、IOTの普及や人工知能の活用といった技術革新に代表されるイノベーションの進展、いわゆる第4次産業革命が、職場や企業、産業に変革・生産性向上を迫っています。その中で、いかにして「働くこと」の価値を高め、一人ひとりの生活の向上をはかるべきかが、今次春闘での課題であり、連合に問われていると考えます。

 昨年の2016春闘を振り返りますと、すべての働く者の賃金の「底上げ・底支え」と「格差是正」の実現が不可欠であるという認識のもと、『底上げ春闘』の旗を掲げました。そして、4つのキーワード「持続性」「月例賃金」「広がり」「底上げ」の浸透、大手追従・大手準拠といった構造からの転換、そしてサプライチェーンにおける付加価値の適正配分をはかるべく、取り組みを展開しました。結果、過年度の物価上昇がゼロであるなかで月例賃金の改善を成し遂げたこと、非正規労働者について昨年を上回る賃上げを実現したこと、そして企業規模間の賃上げ率のかい離を縮小したことは、評価できます。また、男女間賃金格差の是正や女性活躍推進法に関わる取り組みについても強化し進展がみられました。

 

 今年の2017闘争も、この流れを持続させ、さらに拡げていくことが極めて重要です。 「底上げ春闘」の取り組みを社会全体に波及させるために、連合奈良では、経営団体や行政に取り組み主旨・内容の周知を行い、さらに、これらの取り組みを「クラシノソコアゲ応援団! RENGOキャンペーン」とも連動させ、「社会に開かれた春闘」のアピール強化を地域で行います。

 

 また、2017春闘の大きなテーマに「働き方改善」があります。・・・政府は私たち働き手の側に立った改革ではなく、企業や国の側に立った改革案になっています。生産人口が減少し、少子高齢化が進む中で、安い労働力を確保しなければならないと言うだけの改革にみえます。

特に、労働時間の問題は、働く人の命の問題にほかなりません。問われているのは、「働かせ方」の見直しであり、「これ以上は働かせてはならない」という労働時間の上限を例外なく定めること、そして、勤務と勤務の間の休息時間・インターバル制度を定めることが不可欠であると考えます。


奈良県の雇用の状況です。
奈良県が、精力的に取り組みました障害者雇用は、法定雇用率2%に対し、奈良県は昨年2.6%と全国1位になりました。これは大変評価が出来ます。
次に、奈良県の有効求人倍率も、1.24倍と改善していますが、正社員は0.87倍です。特に、建設・運転・サービス・保安が人手不足となっていますが、女性の要望が多い事務職は、0.24倍と低い。この要因もあり、女性の雇用:就業率は全国最下位です。しかし、これから生産人口が減少する中、女性の活躍の場を広げることが、奈良県経済発展の起爆剤にもなり、今年の大きなテーマです。

 

 また奈良県では、早期の最低賃金800円以上(762円)達成などを取り組みます。問題は、大阪との格差です。現在、大阪の最低賃金が883円・・奈良県と121円の格差があります。毎年、最低賃金の格差が広がっています。
 賃金格差が開き過ぎると、人材が大阪に移動します。大阪との格差解消の取り組みが必要です。連合本部には、ランク分けの見直しをお願いしたい。

 私たちは、すべての働く者・生活者の希望と安心を取り戻し、「働くことを軸とする安心社会」を実現するため、「クラシノソコアゲ応援団」のメンバーとして主体的に取り組むと挨拶。

 

 連合本部より、安永貴夫副事務局長を迎え、2017春闘に込めた思いについて、また注意点、ポイントを連合白書を用いて講義。

 

 その後、奈良労働局 雇用環境・均等室 木村直美 室長補佐から「育児・介護休業法の改正による注意点について」講演を受け、閉会した。

      

労働相談ホットライン フリーダイヤル:0120-154-052


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