連合奈良は、戦後80年・被爆80年という節目の年、改めて戦争の惨禍に思いを致し、平和で安定した社会・暮らしの実現をめざし活動を進めています。
第二次世界大戦の末期、3か月に及ぶ激しい地上戦が繰り広げられた沖縄戦では実に20万という多くの人々の命が奪われました。今年もまた、6月23日の「慰霊の日」にこの悲劇を二度と繰り返さないという誓いを新たにしたところです。
そして、80年前の8月6日午前8時15分、人類史上初めて原子爆弾が広島に投下されました。熱線と爆風と放射線により14万人余りの尊い命が奪われたのです。また8月9日には、長崎にも原子爆弾が投下され、7万人を越える尊い命が奪われました。80年を経た今もなお、心と体、ともに後遺症で苦しむ方々がいらっしゃることを決して忘れてはなりません。
あらためて、先の大戦で亡くなられたすべての方々に哀悼の誠を奉げるとともに、今なお苦しんでおられる全ての方々に心からお見舞い申し上げます。
一方、現在の世界を見れば、ウクライナ、パレスチナ、ミャンマーなど、少なからぬ地域で戦争・紛争や人権侵害が起きています。罪のない多くの人々の犠牲や苦しみが続き、さらには依然として核兵器の脅威も存在しています。
戦争や核兵器のない世界、持続可能な世界を、単なる理想に終わらせてはなりません。いま、この瞬間にも多くの悲劇が世界に存在している現実があるのです。武力ではなく、地域や民族を超えた対話と相互の信頼関係の構築による平和な社会の実現に、たゆまぬ努力を続けなければなりません。
連合奈良は1989年の結成以来、平和運動に積極的に取り組み、毎年6月~ 9月に行う「平和4行動」をはじめ、さまざまな団体・機関と連携・協力してきました。不戦の誓いのもと、今後も戦禍の記憶を風化させることなく、平和・人権・民主主義を守る歩みを進め、平和な社会を次代に継承していく決意です。